【8月3日 AFP】物理学者たちによれば、砂99%に水1%を加えるのが、完璧な「砂の城」を作るための黄金比率だそうだ。

 英科学誌ネイチャー(Nature)系列のオンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表された報告によれば、オランダとフランスの物理学者チームは浜辺の砂を使い、実験室で数時間かけて円柱を築きあげ、安定して長持ちする砂の城を制作するための複雑な数式を見いだした。

 コツは、水を極力減らすこと。必要な水の量はごく微量で、砂の粒と粒の間にミクロな「橋」を渡して砂粒同士がくっつく程度が良いようだ。「この『最適濃度』で作れば、高さ5メートルの砂の城も可能だ」と論文は述べている。

 研究では円柱の最適な直径と高さや、砂がまとまる力についても計算し、最高何メートルまで高く砂の城を作ることが可能かも説明している。研究チームによると、「完璧な砂の城」の作り方は、構造安定性を扱う土木工学や土質力学の分野に役立つという。(c)AFP