【3月15日 AFP】約1万年前に絶滅したマンモスを「復活」させよう――そんな共同研究の協定を13日、韓国とロシアの研究機関が締結した。

 共同研究を行うのは、韓国の黄禹錫(Hwang Woo-Suk)氏率いる秀岩生命工学研究院(Sooam Biotech Research Foundation)と、露サハ共和国北東連邦大学(North-Eastern Federal University)のバシリー・バシリエフ(Vasily Vasiliev)氏の研究チーム。中国の北京ゲノム研究所(Beijing Genomics Institute)も加わる。

 元ソウル大教授の黄氏は2005年に世界初の犬のクローン化に成功し、国民的英雄となったが、06年にヒト胚性幹細胞(ES細胞)に関する論文でねつ造が発覚し、その後有罪判決を受けたことでも知られる。

 今回の共同研究では、地球温暖化によって融解したシベリアの永久凍土から出土したマンモスの組織を用い、マンモスのクローン化を試みる。早ければ年内にも着手する。ゾウの卵細胞から核を取り除き、マンモスの体細胞から取り出した核と置き換えた上で、このマンモスのDNAを持った胚をゾウの子宮へ移植する。黄氏はインドゾウの体細胞を使用する予定だ。

 韓国ではこれまでイヌの他にもウシ、ネコ、ブタ、オオカミなどの動物のクローン化に成功している。またロシアは既に日本ともクローン・マンモスに関する共同研究を行っている。(c)AFP