【11月26日 AFP】カナダのオイルサンド生産会社シンクルード・カナダ(Syncrude Canada)は24日、14日の採掘中に首長竜プレシオサウルスのほぼ完全な化石を発見したと発表した。

 同社の発表によると、ロイヤル・ティレル古生物学博物館(Royal Tyrrell Museum of Palaeontology)の研究者らがこの化石を調査している。

 同博物館のドン・ブリンクマン(Don Brinkman)氏は、「これは非常に珍しい発見です。プレシオサウルスは海に住んでいた首長竜で、非常に長い首と小さい頭を持っていました」と説明した。

 採掘中に化石を見つけた重機オペレーターのマギー・ホーヴァス(Maggy Horvath)さんは、化石に気付いてすぐに機械を止め、ロイヤル・ティレル古生物学博物館と協力して化石の調査をしているシンクルードの地質学者に連絡したという。「息子に電話して、仕事中に大昔の化石を見つけたと知らせたときはとてもいい気分でした」

 カナダはオイルサンド埋蔵量で世界第3位。太古の昔、現在オイルサンドがある地域は海だった。

 シンクルードの採掘地で化石が見つかったのは2000年に続き10度目。2000年に見つかったのは約1億1000万年前の魚竜イクチオサウルスの1種で、北米で発見された同種の化石としては最も完全なものの1つと言われた。(c)AFP