【9月20日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は19日、2025年までの実現が見込まれる人類初の小惑星探査を想定した第15回NASA極限環境ミッション運用(NEEMO15)訓練を来月17日から13日間、米フロリダ(Florida)州沖の大西洋で実施すると発表した。

 NASAは、重力がほとんどない小惑星に人間が降り立った場合、月面とはちがって歩くというよりは宇宙を泳ぐ感覚に近くなると考えている。このため、初の深宇宙ミッションに向けた訓練を海中で行うことになった。

 初めて小惑星探査を想定した今回の訓練には米フロリダ州キー・ラーゴ(Key Largo)沖の海底で行われ、日本からは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大西卓哉(Takuya Onishi)宇宙飛行士が参加する。

 飛行士たちは「小惑星」に見立てた海底研究室(アクエリアス、Aquarius Underwater Laboratory)と「宇宙船」に見立てた潜水艦を用いてさまざまな技能の訓練を行う。関係者は5月から今回の訓練の準備をしてきた。

 NASAによると、小惑星探査においてはロジスティクス上の問題が山ほどある。重力がほとんどないため、飛行士は自分の体が宙に浮かないよう地面に何本ものくさびを打ち込む必要があるだろう。地面は硬い岩盤からちりまで多種多様と考えられるので、どこに打ち込むかも重要だ。動き回るにはくさびを張り巡らす必要がありそうだ。

 米国海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric AdministrationNOAA)が所有し、ノースカロライナ大ウィルミントン校(University of North Carolina, Wilmington)が運営しているアクエリアスはキー・ラーゴの約4.5キロ沖、水深19メートルの海底にある。

 アクエリアスは1993年以降、水中で研究を行う科学者に宿泊施設や生命維持システムを提供してきた。NASAは2001年からのアクエリアスで宇宙飛行士の訓練を行っている。(c)AFP