【7月26日 AFP】(写真追加)中国国家海洋局は26日、有人潜水調査船「蛟竜(Jiaolong)」号が、同国の有人潜水船として初めて水深5000メートルに達したと発表した。

 新華社(Xinhua)通信によると、乗組員3人を乗せた蛟竜号は26日午前3時38分(日本時間同日午前4時38分)太平洋の公海で潜水試験を開始し、その後水深5057メートルに到達した。

 深海5000メートルに潜水できるということは、地球上の海底の7割に到達できる能力があるということだと海洋局は説明している。蛟竜号は最大で水深7000メートルまで潜水できるよう設計されている。21日には3人が乗り組んだ潜水試験で、水深4027メートルの潜水記録を達成していた。

 中国は近年、経済成長を支えるために必要な石油や鉱物といった天然資源の確保に動いている。潜水艇開発の目的も科学的調査と天然資源の平和的な開発と利用だと述べている。

 しかし中国は資源確保に動くのみならず、急速に軍備を拡大するとともに、海洋における領有権を強硬に主張することが増えており、周辺国に懸念を生じさせている。(c)AFP/Dan Martin