【8月26日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は25日、2個の主系列星から成る近接連星系(RS CVns)の周囲で惑星同士の衝突が日常的に発生していることを示す証拠を、スピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)を用いて発見したと発表した。スピッツァーの赤外線画像に、3つの近接連星系の周囲で惑星同士の衝突の痕跡が認められたという。

 天文学者らによれば、近接連星系には理論上、生物が住める惑星が存在するとされるが、もしそうだとしても、「住人」にとっての住み心地は良くなさそうだ。

 近接連星系の主系列星は年齢、質量が太陽と同等で、互いの軌道を近接した状態で回っている。しかし、時とともに徐々に接近していき、しまいには重力の影響が変化して互いの惑星の軌道がかく乱される。その結果、図のように惑星同士が衝突する可能性がある。衝突寸前、大きい方の惑星の表面には、近づいてきた惑星の重力による潮汐応力で亀裂が生じ始める。

 図では、衝突で生じたちりは主系列星の周囲を巨大な円盤状に回っている。(c)AFP