【2月4日 AFP】27年周期で2年間にわたって起こる、ぎょしゃ座(Aurigae)のイプシロン(Epsilon)の「食」をめぐる長年の謎が、ついに解明されたかもしれない。

 イプシロンの「食」の仕組みをめぐっては、プロ・アマチュア天文家が1世紀近く熱心に観測してきたにもかかわらず、イプシロンそのものについても、覆い隠す天体についても、正体は謎に包まれたままだった。だが、米航空宇宙局(NASA)のスピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)がとらえたデータは、とうとう謎の解明に成功したようだ。

 イプシロンの周囲には、円盤状のちりに覆われた伴星が回っている。スピッツァーが得たデータからこのほど、ちりの円盤の大きさが判明した。それをイプシロンと伴星のモデルに当てはめたところ、イプシロンは巨星ではなく、もっと質量の小さい、明るい星であることが明らかになったという。この発見は、伴星がスペクトル分類でB型に属するとの仮定とも両立するという。(c)AFP