【11月4日 AFP】火山活動はいずれ、アフリカ大陸を2つに分断するかもしれないとする研究結果が、3日の米地球物理学会誌「Geophysical Research Letters」に発表された。エチオピア北東部に最近できた「亀裂」がカギを握っているという。

 2005年9月、エチオピア・アファル(Afar)州で2度の火山の噴火があり、長さ60キロに及ぶ亀裂が生じた。科学者チームはこの亀裂に注目し、地球の地殻運動を詳しく調べた。

 調査の結果、アファル州の亀裂は今後数百万年の間にエチオピア、エリトリア、ジブチにかかるアファル低地からモザンビークに至り、亀裂に海が形成されて、大陸が分断される可能性があることが分かった。

 科学者らによると、海底の奥深くで生じる断層と亀裂が、大陸が徐々に裂けていく際の主な原動力になっている。かつてアフリカ大陸がアメリカ大陸から分離した際にも、同様の段階を踏んだ。このような現象を直接観察することは難しいが、研究者たちは火山活動が「天然の実験室」を提供してくれたと話している。(c)AFP