【8月19日 AFP】地球外生命が存在する可能性を示す新たな証拠を発見したとする論文が18日の科学誌「Meteoritics and Planetary Science」に発表された。

 米航空宇宙局(NASA)の彗星(すいせい)探査機スターダスト(Stardust)が2004年に持ち帰ったビルト第2彗星(Wild 2)のちりとガスを分析していたNASAの宇宙生物学者らは、生命体の生成に不可欠なアミノ酸グリシンの痕跡を発見した。地球外生命存在説の信ぴょう性が高まったことになる。
 
 NASAの宇宙生物学者、カール・ピルチャー(Carl Pilcher)氏は、「今回の発見は、宇宙には生命体の基礎的要素が多数存在しており、宇宙における生命はまれなものではなく、一般的なものかもしれない、という考えを補強するものだ」と話す。

 今回の発見は、人体の基となるタンパク質を生成するアミノ酸の一部は宇宙からやって来たという説を裏付けるものでもある。

 発見されたグリシンには地球外の同位炭素の痕跡があり、これが彗星由来であることを物語っているという。「生命体の一部の物質は宇宙で形成され、これが大昔にいん石や彗星の衝突により地球にもたらされたのではないか」と論文は結論付けている。(c)AFP