【3月17日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は16日、スペースシャトル「ディスカバリー(Discovery)」にとってもはや旧ソ連の人工衛星の残がいは脅威ではないが、「健康器具」の故障という新たな脅威に直面していることを明らかにした。

 宇宙飛行士の運動不足を解消するために無重力状態でも自転車運動ができるよう開発された特殊なエルゴメーターが、正常に機能していないという。

 微小重力状態による人体への悪影響を防ぎ、骨密度や筋肉質量の維持するために、短期間の宇宙滞在でも運動は必須だ。エルゴメーターの修理が間に合わなければ、ディスカバリーの乗組員らは、13日間のミッション期間中、別のエクササイズを工夫する必要がある。

 テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)のNASAジョンソン宇宙センター(Johnson Space Center)のフライト・ディレクター、ポール・ダイ(Paul Dye)氏は会見で、「宇宙では地球上と同じように筋肉を動かすことができないため、エクササイズすることは非常に重要だ」と語り、仮にエルゴメーターが修理できなければ、ディスカバリーに積み込まれたゴムロープ製の運動器具を使うことになるだろうと述べた。(c)AFP