【2月14日 AFP】ディープキスは性的興奮を誘引する化学物質を分泌する効果がある。米ニュージャージー(New Jersey)州ラトガース大学(Rutgers University)の人類学者ヘレン・フィッシャー(Helen Fisher)氏が、全米科学振興協会(American Association for the Advancement of ScienceAAAS)に先立つ会見で記者団に語った。

■男性がディープキスを好む理由

 フィッシャー氏によると、男性は口を大きく開いたディープキスを好むが、これは、無意識のうちに性的興奮を誘発するテストステロンを女性に送り込もうとしているのだと考えることができるという。

 また、男性はにおいと味に対して鈍感であるが、舌を絡ませたディープキスを好むという男性の習性は、この弱点を補うために役立っており、「女性の生殖能力の度合いを確かめるため、女性ホルモンの一種エストロゲンの分泌サイクルを確認しようとしているのかもしれない」と述べた。

■脳の活性化にも

 フィッシャー氏は、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳の活動を調べたところ、キスが脳の非常に大きな部分を活性化させることが分かったが、キスよりも恋愛感情の方がさらに刺激が強いという。

 研究によると、恋に落ちたばかりの人は、欲求や集中力、やる気、目的志向の行動などに関係のある化学物質、ドーパミンを製造する脳内の報償系が活発に活動していた。(c)AFP/Mira Oberman