【12月6日 AFP】英ケンブリッジ大学(Cambridge University)は5日、特製の宇宙服で着飾ったテディベア4体を「宇宙飛行」させる実験が今週成功したと発表した。

 実験を行ったのはケンブリッジ大学の学生がつくる宇宙飛行クラブ。テディベアを乗せたヘリウム気球は同大学のチャーチル校(Churchill College)を飛び立った。気球は複数のカメラ、GPS(衛星利用測位システム)装置、コンピューター、無線機などを搭載し、2時間19分の飛行で高度30キロまでを往復した。

 子どもたちに積極的に科学に関わって欲しいとの宇宙飛行クラブの取り組みにより、地元小学生が宇宙服をデザインした。

 4着の宇宙服はそれぞれ異なる小学生グループがデザインしたが、摂氏マイナス53度の極寒状態において、どれが一番テディベアの温度下落を防いだかを調べた。

 クラブの主任技師、イアン・ウォー(Iain Waugh)さんは、「子どもたちが学校に在学しているうちに、宇宙産業に関わる機会を持ってもらい、現実の科学が誰にでも開かれているということを実感して欲しい」と話している。

 ウォーさんはこの実験について、「気球の高高度飛行は、子どもたちに科学への興味を抱かせる奇抜な方法。理解しやすく、実験の結果も素晴らしい」と語った。

 ケンブリッジ大学の広報によると、テディベアは無事に地球に帰還したいう。(c)AFP