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ヨーロッパ系はアフリカ系よりも有害なDNA突然変異が起きやすい? 米研究

  • 2008年02月25日 08:38 発信地:パリ/フランス
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DNAのらせん構造。(c)AFP

【2月25日 AFP】米国の科学者らが、ヒトの遺伝子プールを綿密に調査し、今日に至るまでの人類の進化過程を過去に例のないきめ細かさで明らかにした。

 20日の英科学誌ネイチャー(Nature)に2つの研究成果が掲載された。

 米ミシガン大学(University of Michigan)のノア・ローゼンバーグ(Noah Rosenberg)氏と米国立衛生研究所(National Institutes of HealthNIH)のアンドルー・シングルトン(Andrew Singleton)氏率いる研究チームは、世界各地の29集団に属する485人のDNAを分析。人類の起源とされるアフリカから遠くなるほど、ヒトの遺伝的多様性が低くなることを明らかにした。

 遺伝的多様性が最も高いのはアフリカ人で、次いで中東人、アジア人やヨーロッパ人となる。ベーリング海峡(Bering Strait)を渡って米国に移住するころには、遺伝的多様性はさらに低くなる。

 コーネル大学(Cornell University)のカルロス・ブスタマンテ(Carlos Bustamante)氏らは、ヨーロッパ系米国人20人、およびアフリカ系米国人15人を対象に、1万を超える遺伝子(全遺伝子の約半数)の配列を調べた。その結果、ヨーロッパ系米国人のほうが有害なDNA突然変異が起きやすいことが明らかになったという。

 DNA突然変異の発生率の違いは、科学界でかねてから議論の的となっていた。研究チームは、ある地域の居住民だけではなくすべてのヨーロッパ系米国人が、おそらく3万から10万年前、小規模な集団でヨーロッパに移住した際に遺伝的ボトルネックの影響を受けたのだろうと指摘する。

 遺伝的ボトルネックの影響で、ヨーロッパ系米国人の遺伝子プールは制限され、さらに有害なDNA突然変異が自然淘汰の原理によらず次世代へと受け継がれていったとみられる。

 研究では、DNA配列に有害な突然変異が起きるパーセンテージは、ヨーロッパ系米国人で15.9%、アフリカ系米国人で12.1%だった。

 これらの研究成果は、遺伝性疾患の仕組み、ならびに(人種別、地域別、その両方で見た)集団間の特定疾患の罹患率の違いを解明する上で非常に有益だろう。

 ただブスタマンテ氏は、現段階ではこれらの研究成果を利用して特定の人の将来の健康状態を予測することは不可能だろうと語る。

 ゲノミクスはまだ新しい分野だ。ある疾患の遺伝性を解明したり、個人の遺伝コードを解いたりするまでには、さらなる研究が必要となるだろう。(c)AFP

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