【1月24日 AFP】米航空宇宙局(NASA)などが23日に明らかにしたところによると、巨大な小惑星が来週、地球に接近通過するという。この際、小惑星は地球に非常に接近するため、アマチュアの天文愛好者でも観測できるという。

 接近するのは、直径150-600メートルの小惑星2007 TU24。地球に衝突した場合は甚大な被害をもたらすと考えられているが、専門家は、衝突の可能性はまったくないとしている。

 イタリアのピサ大学(University of Pisa)によってまとめられた地球近傍天体(Near Earth ObjectNEO)のデータベースによると、2007 TU24は29日、地球から約53万4000キロメートル離れた地点を通過する予定で、最も地球に接近するのは日本時間同日午後5時34分だという。

 NASAはNEOに関する同局のウェブサイトで、「暗く、晴れた空であれば、口径が7.5センチメートル以上のアマチュア用の望遠鏡でも短時間ではあるが2007 TU24の観測は可能」としている。

 NASAによると、2007 TU24は、2027年までに接近する可能性のあるこのサイズ以上の小惑星の中で、最も地球に接近する小惑星だとしている。また、このサイズの物体が地球に接近するのは、平均して5年に1度ほどだという。

 パリ(Paris)を拠点とする国際天文学連合(International Astronomical UnionIAU)の関連組織、小惑星センター(Minor Planet CenterMPC)によると、小惑星が地球に最も接近したとして確認されているのは、2004年3月31日に6500キロメートルの距離まで接近した2004 FU162だとされている。

 2007 TU24が地球へ接近通過した後には、小惑星2007 WD5による火星への接近通過が行われるとみられている。その距離は火星から2万6000キロだとされ、宇宙規模で考えた場合、火星をかするような距離だという。(c)AFP

【関連情報】NEOに関するNASAのウェブサイト