【10月23日 AFP】背が高い男性と比較して背の低い男性が小児性愛傾向が強いとする研究結果を、カナダの研究機関Centre for Addiction and Mental Healthが発表した。

 同機関が「Sexual Abuse: A Journal of Research and Treatment」という報告書のなかで発表したもの。

 同センターは、1995年から2006年、トロント(Toronto)で小児性愛傾向や異常性行動がみられた1000人以上の男性を対象に行った。その結果、小児性愛者男性の身長は、そうではない男性の身長より平均で2センチ低いことが判明したことから、小児性愛者として発育する要因は、すでに出産前の胎児期にあるとしている。

 研究チームによると、生物学的特徴と疾病との関連性はこれまでも確認されており、統合失調症やアルツハイマー病でも低身長との関連が指摘されているという。

 研究を主導したJames Cantor主任研究員は、「研究結果は、小児性愛が必ずしも犯罪につながるわけではない」としたうえで、「小児性愛者における生物学的特徴の発見は、今後の研究や治療方における重要なヒントとなる」と語った。

 同研究チームは、これまでにも、小児性愛者に関して「低IQ」「左利きが多い(右利きの3倍の確率)」「学校での落第経験が多い」「幼少時に頭部にけがをした経験あり」とする研究結果を発表している。(c)AFP