【8月10日 AFP】中国国家宇宙局(China National Space Administration)が計画している月面探査の概要が、華僑向け通信社の中国新聞社(Chinese News Service)の10日付け電子版により、明らかになった。探査後は月表面の土壌成分を採取し地球に帰還する予定だという。

 同紙は「月面をくまなく探査する」と意気込む月面探査プロジェクトのリーダー、Ouyang Ziyuan氏のコメントを掲載している。

 今週、中国南西部で開かれた会議でOuyang氏が明らかにしたところによると、無人宇宙船による同プロジェクトは「月周回」「月面着陸」「月面の土壌成分を採取し地球帰還」の3段階から成る。

 第1段階の月の周回をクリアした後、惑星探査用の無人ローバーを用いる第2段階への移行は2012年を目標に実施するという。第3段階では、別のローバーを使用して月面の土壌成分を採取後、地球に帰還させる。

 中国初の月周回衛星打ち上げ計画については、2007年初頭に国家宇宙局の孫来燕(Sun Laiyan)局長が、今年7月以降に実施したい意向を示していた。

「月面探査プロジェクトは、衛星打ち上げ、有人宇宙船プロジェクトに続く、わが国では3番目の宇宙開発プログラムであり、初の深宇宙探査計画でもある」(孫局長)

 国家宇宙局では、今後も宇宙遊泳や宇宙船のドッキングなど、有人任務による宇宙開発プロジェクトも進めていきたいとしている。(c)AFP