【10月25日 AFP】目を動かすだけで電子書籍のページをめくったり、ゲームで遊んだり――そんなモバイル端末操作ソフトウエアの実用化に、デンマークの企業が取り組んでいる。携帯電話やタブレット型端末の製造大手との契約を目指しているという。

 開発を行うアイ・トライブ(The Eye Tribe)社の共同創設者、スーネ・アルストロプ・ヨハンセン(Sune Alstrup Johansen)最高経営責任者(CEO)が24日、AFPの取材に応じた。瞳孔が反射する赤外線の光をモバイル機器に搭載されたカメラで捉え、目の動きを追うことで画面のスクロールやクリックといった操作を可能にするソフトウエアだという。

 たとえば電子書籍なら、ページの最後まで読み終えると自動でページがめくられ、画面から目を離せばスクリーンが暗くなる。

 アイ・トライブ社は4人の博士課程研究者が1年前に設立した。今年8月には、この新技術の開発費として80万ドル(約6400万円)の出資を受けた。来年早々にもこの技術をソフト開発者らに無償公開する予定だという。

 同社では、ゆくゆくはこのソフトを大手メーカーの端末に搭載し、ユーザーが対応アプリをダウンロードするだけで利用できるようにしたい考え。収益は端末やプラットフォームの製造メーカーへのライセンス販売によって得る計画だ。

 現在販売中のモバイル端末でも、小型の赤外線カメラを取り付けることで利用が可能になるという。(c)AFP