【4月29日 AFP】ソニー(Sony)の家庭用ゲーム機「プレイステーション(Playstation)」のネットワークサービスに不正アクセスがあり、ユーザーの個人情報が流出した恐れがある問題で、米国のユーザーらが27日、ソニー現地法人に対し損害賠償を求める2件の集団訴訟を、カリフォルニア(California)州地裁に起こした。

 原告らは、ソニーを業務不履行とプレイステーション・ネットワーク利用契約違反で訴えている。

 ミシガン(Michigan)州のユーザーがカリフォルニア南部の裁判所に起こした訴訟では、不正侵入はソニーが適切なセキュリティ対策を怠った結果であり、また侵入が17~19日に発覚したのにソニーは26日までユーザーに通知しなかったと同社を非難している。

 プレイステーション・ネットワーク(PlayStation Network)は、インターネットを通じてユーザー同士でゲームを楽しめるオンラインゲームサービスや、ビデオ配信サービス「キュリオシティ(Qriocity)」を通じて映画のストリーム配信サービスなどをプレステのユーザーに提供している。

 ソニーは20日、同ネットワークに「外部からの侵入」があったとして、サービスを停止した。パスワードや誕生日などのユーザー情報が流出した恐れがあるほか、クレジットカード情報が盗まれた可能性も否定できないとしている。

 ソニー広報のパトリック・シーボールド(Patrick Seybold)氏は28日、プレイステーション専用ウェブサイトのブログで、登録されたクレジットカード情報は全て暗号化されていること、カード情報が流出したという証拠はないことを指摘。その上で、「可能性は否定できない。カード番号と有効期限が流出したかもしれない」とユーザーに警告した。

 ソニーは既に、全世界の同ネットワーク・ユーザー7700万人に、個人情報が盗まれた可能性があるとの通知メールを送ったという。(c)AFP

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