【10月7日 AFP】旅客機の離陸前に客室乗務員が機内で行う緊急時の安全ガイダンス。退屈だが必要なこの案内に乗客の目をくぎ付けにするため、フィリピンの格安航空会社が編み出した奇策が、ユーチューブ(YouTube)動画で大ヒットを飛ばしている。

 セブ・パシフィック航空(Cebu Pacific)の国内・国際路線では近く、米歌手レディー・ガガ(Lady Gaga)のヒット曲「ジャスト・ダンス(Just Dance)」をBGMに、ノリノリで踊りながらガイダンスをする女性乗務員を拝めるようになる。

 この新しい安全ガイダンスは、国内路線での試験導入時に乗客の度肝を抜いた。乗客が撮影した約2分の動画は、ユーチューブ投稿からわずか1週間で再生回数が700万回を突破した。ガイダンスが終わると、乗客はオレンジ色の救命胴衣をまとった乗務員たちに拍手喝さい。通常の機内ガイダンスでは、まずあり得ない光景だ。

 とはいえ、誰もがこの奇策を歓迎しているわけではない。国会議員の一部や、フラッグキャリアーであるフィリピン航空(Philippine AirlinesPAL)の組合は、女性の品位を汚すものだと不快感を示している。

 ちなみに、一風変わった安全ガイダンスで乗客の目を引こうとするのはセブ・パシフィック航空が初めてではない。ニュージーランド航空(Air New Zealand)は2009年6月、裸体に制服のボディーペイントをした客室乗務員やパイロットが乗客に安全情報を案内する「セーフティービデオ」を機内で放映し、話題を呼んでいる。(c)AFP

【参考】踊る客室乗務員の動画(Youtube/AFPBB News公式チャンネル)

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