【2月26日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)は25日、裁判所の許可を得て着手した大規模ボットネット「Waledac」の活動を遮断する取り組み「Operation b49」が大きな成果をあげたと発表した。

 ボットネットとは、パソコンなどに遠隔操作できる攻撃用プログラム(ボット)を送り込み、コマンドサーバーからの指令でスパムメールを一斉送信するなどの攻撃を行わせるネットワーク。

 マイクロソフトはボットネットがパソコン所有者やソフトウエア会社に被害をもたらしているとして、これらを閉鎖する許可を裁判所に求めていた。その結果、Waledacの所有者に警告することなく、Waledacのウイルスに感染した世界各地のパソコン数十万台とそのコマンドサーバーを事実上遮断する「極めて異例な許可」を裁判所から得るに至った。

 同社によるとOperation b49の開始から3日でWaledacに悪用されていたパソコンの大半を遮断することに成功したという。Waledacを根絶するまでこの取り組みを続ける方針だ。

 Waledacは1日に15億通以上のスパムメールを送信する能力があるとみられている。12月の3週間でWaledacのウイルスに感染したパソコンから約6億5100万通のスパムメールがマイクロソフトの無料ウェブメールサービス、ホットメール(Hotmail)のユーザーに送信されたという。(c)AFP/Glenn Chapman