【8月29日 AFP】米アップル(Apple)の携帯電話端末「iPhone 3G」の破裂事故が相次いで報じられるなか同社は28日、「一部で指摘されているようなバッテリーの過熱が破裂の原因であることを示す証拠はない」との声明を発表した。

 アップルは声明で「現在、当社は10件に満たない事故の調査を行っているが、現時点でiPhone 3Gのバッテリーが過熱したという例は確認されていない」と述べた。同社がiPhoneのスクリーン部分の破裂事故を調査した結果、いずれの事故も外部からiPhoneに力がかかったことが破裂の原因だったという。

 8月中旬に10代の少年がiPhoneを使用中に目を負傷したほか、24日にはあるスーパーの男性警備員もiPhoneを使用していたところスクリーンが破裂し、破片で目を負傷した。さらに翌26日には80歳の男性が手にしていたiPhoneが破裂するなど、AFPがまとめたところではiPhoneの使用中にスクリーンにひびが入ったり、突然破裂したりする事故がフランス国内でこれまで10件報告されている。

 こうした事故について消費者からの苦情を受けたフランス当局は、iPhoneの安全性に関する調査を開始した。

 アップル仏法人のコマーシャルディレクター、ミシェル・クローン(Michel Coulomb)氏は28日、iPhoneの安全性に関する調査についてエルベ・ノベリ(Herve Novelli)仏消費者問題担当相と話し合った。ノベリ担当相はアップルが暫定的な調査を行ったことを確認したが、「現時点では、事故の責任がアップルにあるのか消費者にあるのか判断するには時期尚早だ」と述べた。(c)AFP