【4月28日 AFP】インターネット上の権利擁護活動などを展開する米非営利団体、電子フロンティア財団(Electronic Frontier FoundationEFF)は27日、非営利サイト「BluWiki」を運営するOdioWorksとともに、同社に圧力をかけ言論の自由を侵害しようとしたとして、米アップル(Apple)を提訴した。

 問題の中心となっているのはOdioWorks運営のWikiサイト「BluWiki」で、アップルの人気携帯電話iPhoneや携帯音楽プレーヤーiPodを、アップルのiTunes以外のサービスが提供する音楽やビデオファイルと同期させる方法が詳細に掲載されたことだ。

 アップルではiTunesを通じたメディア配信を、自社製品であるiPhoneとiPod向けに限って厳しく管理している。

 OdioWorksではBluWikiについて、ユーザー同士が情報を自由に編集、変更できるWiki方式で運営される「公共サービス」とうたっている。今回はユーザーらがBluWikiのフォーラム上で、iTunesの迂回方法について詳しく論じ合った。

 アップル側の弁護団は08年、デジタル著作権管理(DRM)の迂回方法を広めたとしてOdioWorksを訴える意向をちらつかせ、該当フォーラムを閉鎖に追い込んだ。
 
 EFFの法務担当者は「アップルのBluWikiに対する法的脅しは検閲であり、彼らの正当な著作権益を守るためのものではない」と非難している。(c)AFP