【4月1日 AFP】米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)は30日、08年のインターネット上の犯罪についての苦情件数が前年比で33%増と急増し、被害総額は11%増加したと発表した。

 FBIと全米ホワイトカラー犯罪センター(National White Collar Crime Center)との協力で運営される「インターネット犯罪苦情センター(Internet Crime Complaint CenterIC3)」が年次報告書を発表した。

 同報告書によると、08年のインターネット犯罪の苦情は、07年の20万6884件から、27万5284件に増加した。また、被害総額は07年の2億3900万ドル(約236億円)から10.8%増加し、2億6500万ドル(約262億円)に達した。1件あたりの平均被害額は931ドル(約9万2000円)だった。

 FBIのサイバー犯罪部門のショーン・ヘンリー次長は、「金融情報のインターネットへの移行が進む中でサイバー詐欺も拡大している」と述べた。

 最も多かった苦情は、購入商品の未配達や未払いで全体の32.9%に上った。次いでネットオークション詐欺が25.5%、クレジットカードやデビッドカード関連の詐欺は9%となった。

 IC3への苦情は、オークション詐欺やクレジットカードやデビットカード関連の詐欺、不正アクセス、児童ポルノ情報を掲載した迷惑メールなど幅広く、全苦情件数のうち7万2940件が、調査のため連邦捜査当局や州当局などの捜査機関に渡された。(c)AFP