【10月17日 AFP】インターネットの父と呼ばれるビントン・サーフ(Vinton Cerf)氏が17日、韓国のソウル(Seoul)で開かれたWorld Knowledge Forumで講演し、インターネットの宇宙進出計画について説明した。

 サーフ氏は、「惑星間」インターネットが実現すれば、地球から遠く離れた場所で情報にアクセスしたり、実験を操作することが可能になり、「ついにインターネットが、これまでネットワークが到達したことのなかった地に、われわれを導いてくれる」と語った。

 同氏はインターネットドメイン管理組織ICANNInternet Corporation for Assigned Names and Numbers)の会長を務め、米検索大手グーグル(Google)の副社長兼チーフ・インターネット・エバンジェリストの肩書きも持つ。

 太陽系にインターネットを拡大するためには新しい基準作りも必要になるため、同氏も参加して現在、米国カリフォルニア(California)州のジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)のエンジニアチームで宇宙時代のインターネット通信の指針となる基準作りを進めているという。3年後をめどに、インターネットのような宇宙間通信の標準規格策定を目指す。

 記者会見でサーフ氏は、新しい標準規格が必要な理由について、宇宙間通信は超遠距離通信となることから、遅延が生じるためだと説明。「確実な惑星間通信のための基盤をいずれ構築し、有人、無人の宇宙飛行を支援する」と話している。(c)AFP/Jun Kwanwoo