【2月19日 AFP】国連環境計画(United Nations Environment ProgrammeUNEP)は18日、2013年の年次報告書「UNEP 2013 Year Book」を発表した。この中でUNEPは、2012年に見られた北極海の海氷の減少や、干ばつ、洪水、暴風雨などの気象災害は気象変動のリスクを改めて示したと指摘した。

 2012年夏季の北極海の海氷面積は340万平方キロメートルで、それまで最も少なかった2007年を18%、1980年代と1990年代の平均を50%下回った。

 UNEPのアヒム・シュタイナー(Achim Steiner)事務局長は、「北極圏の環境の変化は気候変動の前触れと捉えられることが多くかなり前から懸念されているが、いまだに緊急対策が実施されていない」と述べるとともに、海氷の減少に合わせて北極圏の海底の石油・ガス田開発が進めば、温室効果ガスの排出量が増加する恐れがあると警鐘を鳴らした。(c)AFP