【7月12日 AFP】カリブ海で発見された魚に寄生する極小の甲殻類が、ジャマイカ生まれのレゲエの神様ボブ・マーリー(Bob Marley)にちなんで「グナチア・マーレイ(Gnathia marleyi)」と名付けられた。

 グナチア・マーレイは、カリブ海の浅瀬のサンゴ礁に生息する小型の甲殻類で、魚に寄生してその血を吸う。米アーカンソー州立大学(Arkansas State University)の海洋生物学者、ポール・シッケル(Paul Sikkel)博士が発見した。博士は「正真正銘の自然界の驚異」であるこの新種に、自分が尊敬し崇拝するボブ・マーリーにちなんだ学名を命名したと語った。

 シッケル博士は、ボブ・マーリーとこの生物は「カリブ海の固有種」という点で共通していると、同大と全米科学財団(National Science FoundationNSF)のウェブサイトで説明している。

 グナチア・マーレイは幼少期にサンゴ礁や海綿、藻の中に潜んで魚を襲い寄生するが、成長すると全く寄生しなくなるという。成長後は、幼少期に寄生して蓄えた栄養で2~3週間生き延び、その間に生殖活動を行った後に一生を終えるとみられる。(c)AFP