【12月15日 AFP】ロシア極東のチュコト(Chukotka)地区沖のベーリング海(Bering Sea)で、ベルーガ100頭余りが氷塊と氷塊の間に閉じ込められて身動きがとれなくなっていると、地元当局が14日明らかにした。

 ベルーガたちが閉じ込められているのは、ヤンラキンノト(Yanrakynot)村から南に15キロの沖合。この群れの周りでは海の凍結が進んでおり、疲労や餌不足で全滅する危険性もあるとして、地元の知事は中央政府に対し砕氷船の派遣を要請した。

 ベルーガはロシア極東北部の北極海やロシア北西のバレンツ海(Barents Sea)などに生息している。石油産業や地球温暖化や密猟などの脅威にさらされており、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相自らが積極的な保護活動に乗り出していることでも知られている。

 ベルーガが北極海の氷に閉じ込められるケースはたびたび報告されているが、チュコト沖でこれほど大量に閉じ込められるのは極めてまれだという。(c)AFP/Antoine Lambroschini