【6月2日 AFP】ブラジル当局は1日、北部パラ(Para)州のアマゾン(Amazon)熱帯雨林に建設する世界3位の規模の巨大水力発電ダムの着工を承認した。

 アマゾン川支流のシングー(Xingu)川に建設が予定されているベロモンテ(Belo Monte)水力発電ダムは、総工費110億ドル(約8900億円)、発電量はブラジルの現在の電力供給量の11%に相当する1万1200メガワットとされる。

 しかし、ダムが完成すれば熱帯雨林516平方キロが水没し、1万6000人が立ち退きを余儀なくされることから、地元先住民や環境団体、同国のカトリック教会は建設に強く反対している。

 一方、建設を受注した企業連合ノルテ・エネルギア(Norte Energia)は、ベロモンテダムによって1万8000人分の直接雇用が生まれ、間接雇用や被雇用者の家族も含めれば9万6000人の生活を支えると強調している。(c)AFP

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