【11月26日 AFP】米政府は24日、ホッキョクグマが住む海氷が失われつつあるアラスカを、「絶滅種の生息地」に指定した。北極圏における石油やガスなどの掘削計画にも影響が出そうだ。

 米魚類野生生物局(U.S. Fish and Wildlife Service)が「絶滅種の生息地」に指定した地域は、アラスカ沖の48万4000平方キロメートル。これにより、ここに住む生物の生態に影響を及ぼす可能性のある計画はすべて慎重に検討されることになる。

 野生生物局のトム・ストリックランド(Tom Strickland)副局長は、「今回の指定によって、連邦政府各機関の活動がホッキョクグマを脅かすことがないよう保証されることは歓迎すべきこと。しかしホッキョクグマにとって最大の脅威は、人間活動による気候変動とそれが引き起こす海氷の融解であり、われわれは包括的な戦略でクマたちの長期的生存を守っていく」と述べた。

 今回の指定で、掘削やそれに準じる地域内での活動すべてが禁止されるわけではないが、「特別な管理や保護を必要とするホッキョクグマの生息にとって、不可欠とされる特徴をもつ地理的地域が特定される」という。

 米国の環境保護運動家らは11月に入り、北極圏の埋蔵資源を利用したがる石油会社が、今年メキシコ湾で起きた英BPの掘削施設事故のような事態を起こせば、ホッキョクグマの生息地は破壊されると警告を発していた。

 米地質調査所(US Geological Survey)は2008年、北極圏には沖合いを中心に900億バレルの石油と大量の天然ガスが埋蔵されていると試算している。(c)AFP