【11月16日 AFP】石油の使用と代替燃料の開発が現在のペースで進むと、石油は代替エネルギー源が利用可能になる約100年も前に枯渇する恐れがあるとする研究結果が、前週、米国化学会機関誌「Environmental Science and Technology(環境科学と技術)」電子版に掲載された。

 米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)の研究チームは、米国、欧州、オーストラリアの株式市場に上場している石油会社25社と代替エネルギー会社44社の株価を分析して、石油枯渇後のエネルギー需要を代替燃料が補えるようになる時期を予測した。代替エネルギー会社とは、エタノール、バイオ燃料、燃料電池などを製造または開発する会社とした。

■投資家の動向から未来を予測

 この手法は、「長期的投資家の動向を観察すれば、新技術が広く普及する時期を予測できる」という理論に基づいている。時価総額では、石油会社が代替エネルギー会社をはるかに上回った。投資家が、石油業界は今後も好調で石油がエネルギー市場の大部分を占め続けるとみていることのあらわれだ。

 今回の研究によると、世界の石油埋蔵量が2008年の推計値である1兆3320億バレル、1日の石油消費量が8522万バレル、石油消費量の年間伸び率が1.3%とした場合、石油は2041年までに枯渇するという。現在の株価を複雑な方程式に当てはめたところ、代替燃料が世界で広く利用できるようになるのは2140年以降という結果が出た。石油が2054年に枯渇するという最も楽観的な予測をとったとしても自動車を走らせることさえ困難な時代が86年も続くことを意味する。

■明るい材料も

 だが、暗い見通しばかりではない。省エネ対策が進むことで石油の消費量を大幅に減らすことができ、掘削技術の向上により新たな油脈が利用可能になるかもしれない。代替燃料については、今回の研究は株式市場に着目しているため、NGOや政府機関、大学が行っている新燃料の開発は考慮されていない。

 さらに、政府が代替燃料開発促進の新たな政策を発表すれば、代替エネルギー会社の株価が上昇し、石油が枯渇し代替燃料が使用可能になるまでの空白期間が縮まる可能性もある。(c)AFP/Karin Zeitvogel