【8月20日 AFP】フィンランドで、世界初の「エコ高速道路」建設計画が持ち上がっている。サービスエリアで電気自動車の充電をしたり地元産バイオ燃料を給油すると、ポイントがたまるサービスなどを提供する計画だという。

 この計画の先鋒に立っているのは、フィンランドの町ロビーサ(Loviisa)。担当責任者は「国際レベルで通用しうるエコロジカルな高速道路のモデルづくりが目標」と述べている。

 フィンランド南西部沿岸のトゥルク(Turku)から、ロシア国境に近いバーリマー(Vaalimaa)までを結ぶハイウエーのうち、まだ建設されていない東側130キロ部分が計画の対象だ。首都ヘルシンキ(Helsinki)の東に位置し、この未完部分の片端に近いロビーサが、環境に優しい道路作りを提案し、自ら計画実行に乗り出した。

■目玉はエネルギー地産地消、エコ照明なども

 目玉となっている提案は、新たにハイウエーが通る周辺地域のごみなどを資源として活用し、エタノールなどバイオ燃料を生産したり電気自動車用の発電源とすることで、エコカー利用を促進する計画。また、「地中熱ヒートポンプ」の設置や、利用者に自分の車の温室効果ガス排出量と、それが環境に与えている影響などの情報を提供するサービスも構想している。

 さらに、道路照明には、ハイウエーに乗り入れる車がないときは自動で消えたり、天候に合わせて照らす明るさを調節する「スマートライト」の採用も検討されている。

 ロビーサではプロジェクトの実現性について調査中で、さまざまな選択肢やそれぞれにかかるコストをまとめた報告を2011年3月に発表する予定だ。(c)AFP