【5月26日 AFP】米国の著名な環境学者で米アース・ポリシー研究所(Earth Policy Institute)所長のレスター・ブラウン(Lester Brown)氏は26日、「火山国である日本は、地熱エネルギー開発で世界をリードすべきだ」と呼びかけた。

 ブラウン氏は都内の日本外国特派員協会(Foreign Correspondents' Club of JapanFCCJ)で記者会見し、米国や中国にとっての風力エネルギー同様に、日本も地熱を自国のエネルギー経済の中心に据えるべきだと語った。

 また、ブラウン氏は先進国の中に地熱エネルギー分野で突出した国がないことを強調し、日本が全力で地熱エネルギー開発に取り組めば、二酸化炭素排出の削減だけでなく、同分野において世界の主導権を握ることができると説明した。

 さらに、インドネシア、フィリピンや南米のチリ、ペルー、コロンビアなど断層帯にある国々では地熱エネルギー技術への需要が高まっていることを指摘。日本の強み生かして国際舞台の中心に踊り出る絶好の機会だと力説した。

 日本は温泉を観光に生かしているが、エネルギー資源のなかで地熱エネルギーが占める割合はわずか0.3%。依然としてエネルギー源の多くを原油輸入などに依存している。(c)AFP