【3月11日 AFP】欧州連合(EU)は10日、モナコが提案している地中海・大西洋産クロマグロの国際取引の禁止を支持することを決定した。米国も支持を表明しており、クロマグロの最大消費国の日本は厳しい状況に追い込まれた。

 地中海の島国マルタが難色を示していたものの、EU加盟27か国は一致してクロマグロを絶滅危惧種に指定することを求め、13日からカタールのドーハ(Doha)で開かれるワシントン条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and FloraCITES)締約国会議で国際取引の禁止を支持することで合意した。ただし、最長来年5月までの移行期間を設け、海外向け大規模輸出でない小規模取引については、継続できるという条件付きだ。

 ある外交筋によると、世界のクロマグロの捕獲量の半分を占める地中海諸国フランス、スペイン、イタリアも支持に合意したという。

 山田正彦(Masahiko Yamada)農林水産副大臣は4日、禁止案が採択された場合は「留保」を通告し、禁止義務の受け入れを拒否する方針を示している。(c)AFP