サッカーW杯は「グリーン」になれるか?CO2削減に取り組む南ア
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【3月3日 AFP】南アフリカは来たるサッカーW杯(2010 World Cup)を「グリーンな」大会にすることを宣言しているが、その仕事を担う地元自治体は、大会開催で出る莫大(ばくだい)な二酸化炭素(CO2)をいかに相殺するか、日々格闘している。
アフリカ大陸初の開催となる同大会のために新しく建設されたスタジアムはどれも、自然換気、雨水回収システム、エネルギー効率を考えた設計など、第1級の環境基準を備えている。
ヨハネスブルク(Johannesburg)、ケープタウン(Cape Town)、ダーバン(Durban)の各都市は、地球温暖化の原因とされているCO2を吸収させるため、数千本の樹木も植えている。
ダーバンは、開催地9都市のなかでは最も意欲的だ。水力タービンやごみの埋め立て地から出るバイオガスを使った発電で、ダーバンからのCO2排出を相殺する計画を進めている。
同市の担当者によると、炭素クレジット制度のもとで、こうした計画がダーバンで開催される大会のCO2排出量を相殺するまでに2年半かかるという。
■南アの「地理」が莫大なCO2を排出
こうした努力にもかかわらず、W杯の環境コスト「カーボンフットプリント」は高くつきそうだ。南ア大会のCO2排出量は、前回2006年のドイツ大会よりも9倍多く北京五輪(Beijing Olympics)より2倍以上多い275万トンと見積もられている。
第一に、地理的な問題がある。海外の人がアフリカ大陸の南端で自国のチームを応援するには、710万キロ移動しなければならず、飛行機からは大量のCO2が排出される。
国内移動においても、90万トンのCO2が排出されると見込まれる。遠く離れた会場間の移動に飛行機を使わざるを得ず、また、南アは電力の大半を石炭に依存しているためだ。
政府は、CO2排出量削減努力の大半を、地元自治体に負わせてきた。
国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)のある活動家は、「南ア政府と大会運営委員会はグリーンな大会に向けて大々的なキャンペーンを行ってきたが、具体的な成果は出ていない」と指摘している。(c)AFP/Charlotte Plantive
アフリカ大陸初の開催となる同大会のために新しく建設されたスタジアムはどれも、自然換気、雨水回収システム、エネルギー効率を考えた設計など、第1級の環境基準を備えている。
ヨハネスブルク(Johannesburg)、ケープタウン(Cape Town)、ダーバン(Durban)の各都市は、地球温暖化の原因とされているCO2を吸収させるため、数千本の樹木も植えている。
ダーバンは、開催地9都市のなかでは最も意欲的だ。水力タービンやごみの埋め立て地から出るバイオガスを使った発電で、ダーバンからのCO2排出を相殺する計画を進めている。
同市の担当者によると、炭素クレジット制度のもとで、こうした計画がダーバンで開催される大会のCO2排出量を相殺するまでに2年半かかるという。
■南アの「地理」が莫大なCO2を排出
こうした努力にもかかわらず、W杯の環境コスト「カーボンフットプリント」は高くつきそうだ。南ア大会のCO2排出量は、前回2006年のドイツ大会よりも9倍多く北京五輪(Beijing Olympics)より2倍以上多い275万トンと見積もられている。
第一に、地理的な問題がある。海外の人がアフリカ大陸の南端で自国のチームを応援するには、710万キロ移動しなければならず、飛行機からは大量のCO2が排出される。
国内移動においても、90万トンのCO2が排出されると見込まれる。遠く離れた会場間の移動に飛行機を使わざるを得ず、また、南アは電力の大半を石炭に依存しているためだ。
政府は、CO2排出量削減努力の大半を、地元自治体に負わせてきた。
国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)のある活動家は、「南ア政府と大会運営委員会はグリーンな大会に向けて大々的なキャンペーンを行ってきたが、具体的な成果は出ていない」と指摘している。(c)AFP/Charlotte Plantive