【2月26日 AFP】中国東部の浙江(Zhejiang)省と江蘇(Jiangsu)省とにまたがる太湖(Taihu)で、深刻な水質汚染対策の一環として、藻などをえさとする魚2000万匹が放流された。

 太湖は、中国国内で最も風光明媚(めいび)な湖の1つとして知られているが、生活用水や産業・農業排水によって、水質汚染が深刻化している。

 地元当局は前年2月、地元住民数百万人の飲料水が藻によって汚染されたことを受け、ハクレンなど藻をえさとする魚1000万匹を太湖に放流している。コイ科の一種ハクレンは、藻やプランクトン50キロを食べても、体重はわずか1キロしか増えないという。

 水質汚染対策に魚を利用することは太湖やその他の湖などでも行われており、漁業に恩恵を与えるとして歓迎されている。しかし有毒物質を食べた魚が食用にされることに対して懸念の声もある。(c)AFP