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タスマニアデビル激減の原因、腫瘍の謎を解明 豪大

  • 2010年01月04日 18:36 発信地:シドニー/オーストラリア
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オーストラリア・シドニー(Sydney)のタロンガ動物園(Taronga Zoo)が保護・飼育するタスマニアデビル(2009年1月13日撮影)。(c)AFP/Torsten BLACKWOOD

【1月4日 AFP】オーストラリアのタスマニア(Tasmania)島のみに生息する希少動物、タスマニアデビルを絶滅の危機に追いやっている致死性の伝染病について、その遺伝子的原因の解明にオーストラリアの科学者らが成功した。将来的にタスマニアデビルの個体回復につながると、期待がもたれている。

 タスマニアデビルは、オーストラリア南東部のタスマニア島だけに生息する肉食性の有袋類。かみ傷を通して感染する致死性の病気「顔面腫瘍性疾患」によって、元いた個体数の60%が死滅して激減、今後30~50年で野生種は絶滅すると危ぐされている。この病気に感染すると、顔面が変形するほどの悪性腫瘍(がん)ができ、食物をとることができなくなり死に至る。

 オーストラリア国立大学(Australian National University)の研究チームは、健康な個体と疾患にかかった個体を比較し、このがんが元来は神経を覆う保護細胞の腫瘍であることを突き止めた。

 この腫瘍内に含まれる活性タンパク質のひとつが発見しやすいことから、今後は「顔面腫瘍性疾患」に感染したタスマニアデビルをより早い段階で特定し、「非感染グループ」を確保するなどして、絶滅対策を施すことができると期待される。

 研究チームは、タスマニアデビルがこの腫瘍疾患を初めて発症したのは約20年前であることも解明した。おそらく1匹のタスマニアデビルの体内のひとつの細胞で起こったがん化が、かみ傷によって感染し、拡大したのだろうとみている。

 今回の結果は、長期にわたってがんが変化する過程の解明の一助となる可能性もあり、すべてのがん研究にも新たな見解をもたらしうる。(c)AFP

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