【12月16日 AFP】米航空宇宙局(NASA)のウェブサイト「Earth Observatory」は15日、チベット高原(Tibetan Plateau)の急速な気温上昇と氷河融解の原因と目される大気中の黒いすすの広がりを今年の8月から11月まで追ったコンピュータによるシミュレーション映像を公開した。

 環境科学者らはこの黒いすすを、黒色炭素(ブラックカーボン)とも呼ぶ。画像が表しているのは今年の9月26日の黒色炭素のエアロゾル光学的厚さ(aerosol optical thickness)。エアロゾル光学的厚さは大気中の粒子が日光を吸収する量に基づいて大気汚染の程度を測る尺度だ。

 画像では、黒いすすが大気中に多い場所が明るく表示され、少ない場所は薄い紫色で表されている。黒いすすが付着して黒くなった雪や氷河は、日光を吸収して温度が上がる。

 チベット高原では、地球温暖化だけでは説明できない速度で気温上昇と氷河融解が起きていた。NASAと中国の科学者らは最近、チベット高原の5つの氷河の氷コアを調査し、主にインド亜大陸を中心としたアジア地域の上空の汚染物質による黒色炭素の密度が1990年代から急激に高くなっていることが、恐らくチベット高原の急速な気温上昇と氷河融解の原因だと確認した。(c)AFP

【参考】Nasa Earth Observatoryの「黒色炭素」の画像ページ