【11月26日 AFP】インドの陸地の約4分の1が既に砂漠化または砂漠化の途中にあるという調査結果が25日発表された。

 政府の委託を受けた宇宙応用センター(Space Applications Centre)が衛星写真をもとに砂漠化の実態を調べたもので、このような調査が国レベルで実施されるのは初めて。

 それによると、砂漠化地域(既に砂漠化したとみられる地域と砂漠化の脅威にさらされている地域を含む)の面積は8000万ヘクタール以上と、インドの陸地の4分の1近くに相当していた。砂漠化が最も顕著だったのは北部と西部だった。

 また、「土地の劣化」は国土の32%以上にのぼっており、なかでもラジャスタン(Rajasthan)州、ジャム・カシミール(Jammu and Kashmir)州、グジャラート(Gujarat)州、マハラシュトラ(Maharashtra)州での影響が大きかった。

 砂漠化の主な原因は森林伐採や過放牧だが、降雨パターンの変化や水食・風食の変化も挙げられるという。

 調査チームは、インドの陸地面積は世界の2.4%に過ぎないものの、人口は世界の約16.7%、家畜総数は同18%にのぼっていると指摘し、「わが国の陸地の天然資源にはとてつもなく大きな負荷がかかっている」と憂慮している。

 米コンサルタント会社マッキンゼー(McKinsey)は今週初め、インドの水資源需要は2030年までに倍増し、河川が干上がる可能性があるとの報告書を発表している。(c)AFP