【8月23日 AFP】中国・湖南(Hunan)省当局によると、同省で検査した結果、1300人を超える子どもが鉛に汚染されていることが明らかになった。中国では今月、陝西(Shaanxi)省でも子ども約850人の鉛中毒問題が発覚している。

 新華社(Xinhua)通信が20日伝えたところによると、湖南省武岡(Wugang)市にある武岡マンガン製錬工場(Wugang Manganese Smelting Plant)の周辺4村に住む14歳以下の子どもたちを検査したところ、その70%にあたる1354人で血中の鉛が基準値を超えていた。

 医療関係者らによると、鉛の血中濃度が危険水準の1000cc中200ミリグラムを超えた子どもは、これまでに45人確認された。被害が深刻な17人は入院した。

 工場の半径500メートル以内に幼稚園、小学校、中学校が1か所ずつあったが、前週に閉鎖された。

 湖南省当局は同工場を閉鎖し、深刻な環境汚染を引き起こした容疑で、同社幹部2人を逮捕した。同工場は前年5月に操業を開始したが、近隣住民は濃い煙やちりが排出されていると訴えていた。

 湖南省当局は事件に関連して、同市の環境保護局の担当官2人を職務怠慢の疑いで調査していることも21日、同省サイト上で明らかにした。また、警察は逃走しているもう1人の同工場幹部も追跡している。(c)AFP