【6月1日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)環境省はこのほど、絶滅の危機に瀕しているボノボ(別名ピグミーチンパンジー)の保護区を、同国北西部に新たに設けた。

 同国の自然保護当局「コンゴ自然保護協会(Congolese Institute for Nature ConservationICCN)」のコズマ・ウィルングラ(Cosma Wilungula)局長によると、新たに設定された「ココロポリ・ボノボ保護区(Kokolopori Bonobos)」は赤道(Equator)州の4800平方キロメートル。

 同保護区内の熱帯雨林では、約1000匹のボノボの生息が確認されている。このうち5家族を専門家が継続的に観察しており、3家族は人間との接触にも慣れたという。現地では、訓練を受けた地元住民が保護活動を手伝っている。

 ボノボはコンゴの固有種で、性的行動で緊張を解放することで知られる。1980年にコンゴ国内の密林には10万匹のボノボが生息していたが、長年続いた内戦や密猟などの結果、その個体数は現在、2万匹まで激減している。(c)AFP