【5月19日 AFP】オランウータンの生息地として知られるインドネシア・ボルネオ(Borneo)島のクタイ国立公園(Kutai National Park)の一部で開発が進み、オランウータンが激減していると、オランウータン保護センター(Centre for Orangutan ProtectionCOP)が18日、警鐘を鳴らした。

 同センターは、無節操な開発により、同公園におけるオランウータンの個体数が2004年の600頭から現在の30-60頭まで激減したとするプレスリリースを発表した。

 同センターによると、公園を管理する東カリマンタン(East Kalimantan)州当局は2002年、林業省からの認可を受け、公園を貫く全長60キロの道路の建設に着手。だが、商業地区・住宅地造成のため沿道の2万3000ヘクタール以上の森林も伐採され、およそ1晩のうちに7つの村が出現したという。

 同センターの生息地活動マネージャー、Yon Thayrun氏は、プレスリリースの中で「公園は、空港、ガソリンスタンド、市場、バスターミナル、売春宿を備えたひとつの都市へと変貌しつつある」とし、政府に対し、例え後に認可が下りていたとしても、開発をめぐる地元当局の汚職の実態を調査するよう要請している。(c)AFP