【12月1日 AFP】(写真追加)オーストラリアのタスマニア(Tasmania)島西岸のサンディ・ケープ(Sandy Cape)で29日、パイロットクジラの大群が岩場に乗り上げて身動きがとれなくなっているのが見つかり、現地の当局者によると1日までに150頭以上が死んだ。

 付近のサンゴ礁では、さらに32頭が身動きがとれなくなっていたが、当局の救出チームが小型ボートを使って安全な場所に移動させた。関係者によれば、これらのクジラの命は助かりそうだという。

 同島では1週間前の22日にも、パイロットクジラ64頭が砂浜に乗り上げ、うち53頭が死んだ。当局者によると、クジラは砂浜に打ち上げられた場合は静かに横たわる傾向があるが、岩場に乗り上げた場合にはのたうち回り、身体を傷つけて出血する場合が多いという。

 当局者によると、クジラが浜に乗り上げる現象は、タスマニアでは毎年多く発生している。その理由については数多くの仮説があるが、科学的には依然として解明されていない。(c)AFP