【9月7日 AFP】世界自然保護基金(World Wildlife FundWWF)は7日、オーストラリア北東部での低木伐採が原因で、コアラ数千頭が死に、鳥類やは虫類数万匹が死んだと発表した。WWFは、伐採を直ちに中止しなければ、いくつかの種は、絶滅の危機に瀕すると警告している。

 クイーンズランド(Queensland)州は前週、年次報告書を発表し、2005-06年で37万5000ヘクタールの低木地が伐採されたことを明らかにした。WWFによると、これにより、ほ乳類200万頭が死んだという。

 放牧地にするためには野生の低木をまずブルドーザーで伐採し、その後農家らが火を放って不要物を燃やすが、この際に放たれた火で多くの動物も死んでしまう。

 伐採で最も多く数を減らしたのはカメやトカゲなどのは虫類だったが、WWFオーストラリアのニック・ヒース(Nick Heath)広報によると、生息地を奪われた結果、コアラも約9000頭が死んだという。

 コアラの生息頭数が最も多い州であるクイーンズランド州政府は、同州南東部で都市開発が進むなか、コアラの頭数を保護するためのタスクフォースを設置した。(c)AFP