【9月4日 AFP】国連食糧農業機関(UN Food and Agriculture OrganisationFAO)は3日、公海上での深海漁業を規制する国際指針を採択したと発表した。公海の深海魚や深海生物とその生息域は、乱獲のため危機に瀕しているという。

 指針は、深海の生態系に悪影響を及ぼす場合には漁を休止すべきだと規定し、また漁の対象ではない魚種への影響が少ない漁法を推奨する。深海漁業を行う際の環境影響評価の実施と情報収集も盛り込まれた。

 FAOによると、指針の作成には2年を要し、加盟191か国のうち69か国が合意した。深海魚種の多くは成長や性的成熟が遅く、毎年繁殖するとも限らず、個体数が減少すると回復に時間を要するため、こうした指針が必要だとFAOは説明する。(c)AFP