フィリピン大学ロスバニョス校(University of the Philippines Los Baños)で実験的に作られた、ニワトリの羽とセメントからなる3種類の合成板材(2008年7月30日撮影)。(c)AFP/JES AZNAR
【8月16日 AFP】フィリピンの科学者が、ニワトリの羽から作られた新しい建築用合成板材を開発した。これにより、アジアの建築界が大きく飛躍する可能性もあるという。
この新しい合成板材は、フィリピン大学ロスバニョス校(University of the Philippines Los Baños)のMenandro Acda教授が開発。経済的で環境に優しいとして歓迎されている。
■シロアリに強い
Acda教授はAFPとのインタビューで、圧縮セメントとニワトリの羽でできたこの合成板材は、建築材として普及する可能性があると自信をのぞかせた。
現在の板材は材木チップでできているため、腹をすかせた害虫によってたやすく破壊されてしまうが、新しい合成板材は害虫の餌とならないニワトリの羽でできているため、シロアリなどの進入に耐性がある。また、従来のセメントと木材ファイバーの合成板材よりも燃えにくいという。
同教授によると、さらなる研究が必要なものの、ニワトリの羽でできた板材は、羽目板や天井また断熱に使用できるが、壁や柱など重量のかかる部分には向かない可能性がある。
■ごみ問題も解決
この合成板材が普及すれば、フィリピンの養鶏業者が毎年産出する240万トンのニワトリの羽の処分という重要な問題が、環境にあまり影響を与えずに解決される見通しだという。
同教授は、焼却する、埋める、あるいは低品質の動物の餌として使用するためにリサイクルするといったような現在のごみ処理法がニワトリの羽の処分に適用されても解決は難しいと指摘。焼却では温暖化ガスが発生し、埋めるには広大な土地が必要で、羽はケラチンタンパク質で構成されているため分解にも時間がかかるという。
また、鳥インフルエンザの懸念があるため、ニワトリの羽を動物用の餌にするのは望ましくないのが現状だ。
Acda教授は、今年中にこのニワトリの羽で作られた新しい合成板材を完成させ、研究成果を発表したいとしている。研究が成功すれば、特許を取り、論文を発表するという。(c)AFP
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