【6月5日 AFP】ペルーの地方当局は、アマゾンの熱帯雨林に住み外部との接触がない先住民を違法な伐採から保護することを決定した。違法伐採が先住民の生活を脅かしているとの警告は、これまでにも繰り返し行われていた。

 ペルー・ブラジル国境付近に住む先住民の存在は、2007年9月、ペルーの国立天然資源研究所(National Institute of Natural ResourcesInrena)とフランクフルトを拠点とする科学者協会によって確認されていた。

 ブラジルのアクレ(Acre)州に隣接するペルー・マドレデディオス(Madre de Dios)州政府の相談役を務めるMarco Tulio Valverde氏によれば、保護対象となる先住民は、ペルーのアルトプルース(Alto Purus)地域を流れるマヌー(Manu)川・タマワヌ(Tahuamanu)川周辺に住んでいる。

 国営アンデス(Andina)通信の取材に対し同氏は「3つの異なる集団が存在するのか、あるいは居住地から追いやられた遊牧民族の1集団だけなのかまだ確認されていない。彼らは農耕はせず狩猟と漁猟だけで生活しているが、火の使い方は知っている」と話した。

 地方当局はNGOと協力し、先住民の居住地への外部からの立ち入りを監視する枠組みと、違法伐採に歯止めをかける対策の準備を進めている。(c)AFP