【4月17日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領はホワイトハウス(White House)で16日、パリ(Paris)で17-18日に開かれる主要排出国会議を前に、米国の温室効果ガスの2025年以降の削減を目指す中期的目標を含む気候変動対策を発表した。

 ブッシュ大統領は、米国は二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減に真剣に取り組んできたと述べ、新たな国家目標として「米国の温室効果ガスの排出量増加を2025年までに止める」と発表したが、具体的な削減目標値には言及しなかった。

 ブッシュ大統領は、目標を達成するには「温室効果ガス排出量のピークを10-15年内にとどめ、その後減少させるよう電力部門の排出量をさらに減らす必要がある」とした。産業界に対する新たな排出削減規制について詳細は言及せず、米議会に対しては「米国の経済や家庭に巨額の負担を強いることになる可能性のある」新たな規制法案を通過させることには反対するとけん制した。

 また、新しい排ガス浄化技術や従来の原子力や精炭技術、自動車の排ガス規制により温室効果ガス削減が期待できると強調した。だが、今回の発表については、気候変動対策としては遅すぎるし十分ではないとの批判も上がっている。(c)AFP/Jitendra Joshi