【12月22日 AFP】地球の気候変動に対する懸念が高まる中、ノルウェーの電気自動車メーカー、シンク・グローバル(Think Global)のコンセプトは時流に乗っており、シェアも獲得している。ただし同社の世界進出の目標実現は、資金不足で急ブレーキがかかるかもしれない。

 シンクは2か月前に、同社唯一のモデルである小型電気自動車「シンク・シティ(Think City)」を製造開始したばかりだが、従業員約200人の半数以上を来年1月末まで一時解雇することが決定している。

 同社は、慎重な姿勢で前払いを要求している納入業者への支払いのため、性急に現金を必要としている。すでにノルウェー政府に対し、借入保証や株式と交換に資金注入を求めているが、これまでのところ実現していない。

 一時期、米フォード(Ford)傘下にあった同社は、小企業だが目標は高い。電気自動車での世界シェア1位を目指している。2009年には年間生産台数を倍増して1万台にし、新市場を掌握しようと計画している。

 すっきりとしたフォルムのシンク・シティは、2人乗りで座席はプラスチック製。最高時速は110キロで、180キロの距離が走行可能だ。現在のところ、首都オスロ(Oslo)市内でのみ販売されている。オスロはシンク・シティにとって理想的な都市で、比較的多数の充電スタンドがあり、電気自動車の使用者は公共交通機関専用レーンの走向が許可され、駐車場や有料道路も無料となる。

 同社は来年にも、欧州の各都市での販売を計画している。隣国のデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)とスウェーデン・ストックホルム(Stockholm)から始め、2009年に北米への進出も決定する予定だ。

 だが同社のリチャード・キャニー(Richard Canny)最高経営責任者(CEO)は、「新たな資金がなければ、拡大計画は続けられない」と嘆く。米自動車大手3社(ビッグスリー)とは異なり、同社の問題は車の買い手がいないことではなく、製造のための資金が不足していることだ。

 ノルウェーメディアの報道によると、シンクは約2億8000万クローネ(約37億円)が必要だという。同社は創業18年ですでに2度破産している。(c)AFP/Pierre-Henry Deshayes