【7月23日 AFP】(写真追加)中国の北京(Beijing)は21日から過去60年で最も激しい大雨に見舞われ、5万人以上が自宅から避難し、37人が死亡した。国営新華社(Xinhua)通信が22日報じた。

 北京の房山(Fangshan)区では、降水量が降り始めからの14時間で460ミリに達し、記録を取り始めた1951年以降で最高となった。

 新華社は北京市当局者の話として犠牲者の死因の内訳は溺死が25人、住宅の倒壊が6人、落雷が1人、感電が5人で、うち22人の身元が確認されたと伝えた。

 北京市内のあちこちの道路が、深いところで1メートルほど冠水した。空の便も北京発の約500便が欠航して少なくとも8万人に影響が出た。

 22日には雨は上がり、おおむね青空の下で作業員らが復旧作業に当たった。政府の治水当局は被害状況をまとめている。

 被害が出たものの、この10年ほど雨不足に苦しんだ中国北部では、今回の豪雨はおおむね歓迎されている。中国北東部と南西部ではさらに強い雨が降るという予報が出ている。(c)AFP/Robert Saiget