【5月23日 AFP】前年3月11日に発生した東日本大震災で太平洋へ流された漂流物が、「前代未聞」の量となって米アラスカ(Alaska)州の海岸に打ち上げられている。撤去作業を予定する環境活動家らが22日、発表した。

 同州アンカレッジ(Anchorage)の南東約190キロにあるモンタギュー島(Montague Island)には多数のブイや発泡スチロールなどが打ち上げられており、その量からみて、前年の津波で日本から流れてきたのは明らかだという。

 アラスカ沿岸研究センター(Center for Alaskan Coastal Studies)のパトリック・チャンドラー(Patrick Chandler)氏は、以前からアラスカ沿岸にはアジア方面からの漂流物が流れ着いているため、特定の物体を津波で流されたものと断定するのは難しいとしつつも、「津波以外に増加の理由は考えられないため、われわれはこれが原因だと結論している」と述べた。

 またチャンドラー氏は、「これほどの量は見たことがない。過去に行われた砂浜の清掃活動では、日本の水産養殖で使われる大きな黒いブイが数十個見つかることはあったが、現在は数百個も確認できる」と語った。

 漂着物の撤去作業は24日から12日間にわたって行われる予定。(c)AFP

【図解】太平洋に流された津波漂流物